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当たり前の中にある、日常のありがたさ

ポートヒル御津ss、入社2年目の新田です。
この記事は、新入社員として渋谷石油に入社した僕の体験談をもとに、同世代の働く人たちへ役立つ情報を配信するための連載です。

今回のテーマは“日常のありがたさ”です。

日常生活って退屈だし面白くないと感じることはありませんか?普段の生活を送っていると自分の置かれている環境や、周りへ感謝を感じることってなかなかないかもしれません。しかし、非日常の中、また、そこから元の生活に戻ると、それらをしみじみと感じます。

自分の体験から、日常のありがたさを感じた時の事を記事にしてみました。

非日常の中で感じた、日常のありがたさ

みなさんは覚えていますか?2018年7月に起こった西日本豪雨のことを。
実は、僕はあの大災害の当事者だったのです。

あの事件のリアルな出来事を、今回は書かせていただきます。

西日本豪雨の影響によって自宅近くの川が氾濫しました。それにより、一人暮らしをしていたアパートが床上浸水しました。

前夜から雨は降っていましたが、いつも通り就寝しました。寝ていて早朝に目を覚ますことはあまりないのですが、その日はふと目が覚めました。

寝ぼけながらトイレに向かう途中、ふとお風呂を見てみると排水溝からぼこぼこと上がってくる水。

“え、なにこれ?”

と思いながら窓の外をみてみると、水面が見えました。

“まじか、やばいじゃん”

ドクンッドクンッとなっている心臓。
とりあえず逃げる準備をしないと と思い、非常用の持ち出し袋を取り出し、荷物をまとめていました。
そうしていると、玄関から水が入ってきて、徐々に床の上を濡らして行きました。こうなればもうどうすることもできません。

水のせいで重たくなったドアを開け、腰くらいまである水をかきわけながら、近くの小学校に避難しました。アパートがある地区一帯が湖のようになっていました。当然仕事に行けるわけもなく、事情を説明して休みをもらい、2日間避難先の小学校で過ごしました。

ほとんどすることもなく、ぼーっとしていました。頭に浮かんでくるのはこれから先どうしたらいいのだろうという不安。
アパートはどうなるのだろう、車も水につかったからもう廃車だろうなぁ 新しいのを手配しないといけない、家電は?家具は?…ぐるぐると渦巻いていました。

そんな中、店舗のマネージャーから電話がかかってきました。

「大丈夫なんか??こっちのことは心配せんでええからな!車いるじゃろうから、代車は用意しといたで!とりあえず気をつけてな!」

不安の中でのマネージャーの声に感じた安心感。そして、もう車を用意してもらっているという対応の早さにに驚きました。

また、先輩方何人かから、話をきいたよ、避難所大変だろうし困ってたら泊まりに来ていいよと連絡がきていました。そう言ってもらえることがとても嬉しかったのを覚えています

少しすると水が引いたので、部屋の片付けと掃除を行いました。足りないものは多いものの、とりあえず家でねれるようにはなり、家に戻りました。
洗濯機が壊れているので洗濯は遠くのコインランドリーまでいかなければなりません。ガスが通ってないので料理もできない。一部の服や家具も捨ててしまったので、物が少なくなって殺風景になった部屋。
今までの自分はとても恵まれた環境で生活していたんだなということをひしひしと感じました。

代車も借りて、仕事に行けるようになりました。そして、今の家から引っ越すことに。一人で引っ越ししようと思っていると、一人だったら大変だろうからと、先輩二人が声をかけてきてくださり、手伝って下さりました。
「冷蔵庫 余ってるのがあるから新しいの買うまで使って。いらなくなったら返してくれたらええけえ!」
「え、いいんですか!?!?ありがとうございます!!」
と、冷蔵庫を譲っていただけました。他にも食材やちょっとした家具など、沢山の差し入れをいただきました。そして、家電が揃うまで不便だろうからと、3日ほど家に泊めてもらい、食事も作ってくださりました。

“自分の周りには助けてくれる仲間や先輩たちがこんなにもいるんだ”

と、とても満たされた気持ちになりました。
周りの人たちからすると、相談があればなんでも相談して欲しいと思うかもしれません。しかし、被害にあった僕からすると、助けてもらうのはなんだか申し訳ない、周りに迷惑はかけられない、と思っていました。そんな中で周りの人たちから声をかけてもらうと、頼ってもいいんだ、と素直に助けてもらうことができました。

災害を経験して

災害を経験して、大変だったことが沢山ありました。不便で不自由な生活。感じるのはこれからの不安ばかり。暗い気持ちになりかけていました。しかし、周りを見てみると、今まで自分が生活していた環境が恵まれていたんだということや、自分の周りに困った時に助けてくれるこんなにもいるのだということを感じることができました。

普段の生活の中で当たり前になっていることてたくさんあると思います。当たり前になるとだんだんと感謝の気持ちが薄れていってしまうのは、仕方がないことかもしれません。ただ、だからこそ感謝の気持ちを忘れないでほしいのです。

最後に

僕が災害を経験して感じたことは3つです。

  • 日常の当たり前に感謝する
  • 周りの人たちに感謝する
  • もしもの時の準備をしておく

非日常的な状況に置かれて気がついた、日常のありがたさ。普段はなかなか気づくことができないかもしれません。この記事が皆さんの日常のありがたさや当たり前に感じてしまっている幸せ、周りにいる人への感謝などに気づいて、そのことを考えるきっかけになればと思います。

 

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この記事を書いた人
新田 歩夢
Nitta Ayumu
カーライフプランナー
著者:にったちゃん