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こと売り視点〜これから大切になる視点〜

「もの売り」の視点、「こと売り」の視点。みなさんはこの違いがわかりますか?
この間、「こと売り」という視点を仕事に取り入れるセミナーに参加してきました。今までとはちょっと視点を変えることで、見えてくるものや考え方が変わる。そんな自分なりの気づきを今回はブログに書かせていただこうと思います。

「もの売り」と「こと売り」の視点の違い

「もの売り」とは、商品やスペックをお客様に売ること
「こと売り」とは、体験や経験をお客様に売ること
と、言われています。
もしかしたらみなさんも聞いたことがあるかもしれません。
今はモノがあふれている時代。モノ同士を比較してもスペック自体に大きな差がない場合は、価格だけの比較となってしまいます。モノを消費するのではなく、モノを消費している自分やモノを消費する体験、充実した生活に価値をおく考え方大切にされ始めました。そう、だんだんとモノよりも「こと」を大切にしている人が増えてきているのです。
セミナーを通じて、この視点を変えることでどんな違いがでるのか?を学びました。

「こと売り」視点に変えた時のアイデアの変化

<繁盛するラーメン店を考える>

セミナーの時間の中で、「繁盛するラーメン店を考える」というテーマでグループワークを行いました。僕も少なからず飲食店で働いている身。分野は違えど、アイデアは別の業種の人よりはあるはず!と意気込んで参加しました。この時、でてきたアイデアは
・価格が手ごろで求めやすい
・インスタ映えする、SNSで拡散しやすい商品がある
・味が美味しく、トッピングメニューが充実している
・清潔感がある店内
etc…。

もちろん、でてきた要素は大事なのですが、めちゃくちゃ普通というか魅力を感じる要素を思いつくことはできませんでした?
続いて、まずターゲット(喜んでもらいたいお客様)を決め、その人に喜んでもらえる要素を考えました。今回、チームでは「結婚式に出た人」を喜んでもらいたいお客様に設定しました。すると…
・業界初結婚式の後に利用するラーメン屋
・仲が深まるメニュー(要素)満載
・結婚式の後にきたカップルは幸せになる口コミ
・ウェディングドレスできても大丈夫な店内
などなど、他では取り組んでいないようなアイデアがあふれてきました。

しかも、グループワークをしているメンバーも交流がどんどん活発になり、みんな楽しそうで盛り上がりました。
視点が変わるだけで、出てくるアイデアもこんなに変わるのか!と正直驚きました。
ターゲットを絞るって、一見考える範囲が狭まる気がします。けど、ターゲットを絞ることで広がる視点があるということをこのワークを通して気づくことができました

<新規事業を考える>

そんな「こと売り」視点を学んでいる時に、別のセミナーで新規事業をグループで考えるというワークをする機会がありました。なんといっても、僕たちがしている飲食事業も新規事業。周りの人と比べると、自分は若いので最近のトレンドを考慮しながら事業立案するぞ!と、意気込みました。
条件としては、「世の中にすでにある事業ではだめ」という条件でした。今の社会情勢を考えながら
・環境に優しい事業
・高齢者に向けたサービス
・SNSを駆使した事業
などのアイデアが出たりしましたが、自分たちが思いつく事業をネットで検索してみるとほとんど世に出回っていてかぶるのです。そう、今はものであふれている時代。自分たちが30分やそこらで革新的なものを思いつくほど甘くはないのです。
「事業を考える」→「携帯で同じものが世に出回っていないか調べて見る」→「同じものがあることを知り、別のことを考える」
これを繰り返すうちにすっかりアイデアがでてこなくなってしまいました。自分、頭固いのかな…?そんなことも考えながら思考が停止しました。
そんな時、ふと「こと売り」視点を思い出しました。
・そもそも、どんな人に喜んでもらいたいのか?
・そのために、どんなコトを自分たちができるのか?
遠回りのようで、これを考えることが近道なのではないかと思いました。これをベースに考えれば、もし同じような事業があったとしても、目指すものや届けたいコトが違うなら独自性が出せる。そう思うと新しい事業もめちゃくちゃ考えやすくなりました。この視点、すごく応用ができるのです。

「こと売り」視点で仕事をしたい!

赤から和気インター店では、ターゲットを「30代前半の子どもをもつお母さん」として、お母さんに喜んでもらえるメニュー開発や、子どもに喜んでもらえるサービスをするようになりました。
ターゲットが決まれば、
・店の雰囲気
・店内のBGM
・提供する商品
すべてのサービスの軸が決まります。
でも、仕事をしているとついつい「こと売り」の視点を忘れてしまうのです。自分たちが美味しいと思ったもの、食べやすいもの、いいなと思ったものを提供しようとします。しかし、それは必ずしもターゲットの人が喜ぶものではないのです。
ついつい忘れた時も、思い出して、行動する。これを繰り返すことでお店としても磨かれていきます。
この「こと売り」のセミナーではもう一つ大切なことを学びました。それは、その考えが正解かどうかは置いておいて、まずは行動してみること。そしてお客様の反応を体感して、修正しまた行動につなげること。結局はこれの繰り返しなのです。このスピードが早ければ早いほど成長も早くなる。
僕もこのセミナーで自分なりに理解した「こと売り」の視点を意識しながらどんどんいろんなことにチャレンジしていきます。

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この記事を書いた人
神野 一将
Zinno Kazumasa
店長
著者:かず